50年に一度の大雨で利尻が全国区に!

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はじめに

あまりにも久しぶりのブログ更新に、すっかりWordPressの操作方法を忘れてしまったほど。
昆布解禁以来、この一ヶ月半、本当に忙しかった。
「書かなくちゃ!」と思ってはいるものの、目の前の昆布に振り回され、他に何も手につかない状態。
どこから何を書けば良いのかすらわからなくなってくる。
何事も、さぼるとそうなる。
時間がないわけではない、作ればできるのに、どうにもこうにも気力が湧いてこない。
そんな日々だったけれど、今日こうして更新できた理由はこれだ。

50年に一度の大雨で、利尻全島避難勧告

そんなニュースが全国に流れたことを、心配して連絡をくれた友人からのLINEで知った。
私は昆布作りが忙しく、一歩も家を出ていなかったので、「よく降るなあ」くらいの体感しかなかった。
我が家は街中なので、崖を背負っているわけでもなく、さしていつもと変わった様子もないと思っていた。
しかし、正午には仙法志で土砂崩れが発生し、全然通行止めという放送が流れてきた。

夫は消防団の召集がかかり、土砂崩れの対応に駆り出されていった。
聞くところによると、あちこちで冠水やら床上浸水やらの被害は出ていたらしい。
しかし、吹雪に慣らされた利尻島民たちは、自然災害には非常に強い遺伝子を持つ。
慌てず騒がず冷静に対処、一人のけが人も出ることはなかった。

土砂災害に備えて、全島に避難勧告は出されてはいるものの、誰かが避難したという話は聞こえてこない。
このたくましさは、離島ならではなのだろうか。
そもそも、一週間くらいであれば誰もが一歩も家を出ずに過ごせるだけの食料のストックは当たり前。
雨ごときではそんなに騒ぎにはならない。

ニュースを見て連絡をくれた方々にはご心配をおかけしました。
そういうわけで、今のところ無事に平和な夜を迎えていることを、ご報告させていただきます。

報道されない重大な問題

さて、大雨の被害の本当に大変な部分は、これからやってくる。
山から大量に流れ出した土砂が海を泥水に変えてしまった。
ウニは8月で漁期を終えたが、あと20日ほど、ノナ漁が残っている。
海がどんな様子になってしまっているのかを目の当たりにするのはこれからだ。
おそらく、かなり絶望的な状況になるだろうと予測する。

今年はただでさえ、昆布の旗ばかり揚がってしまった仙法志には大打撃。
ようやくノナが獲れると思っていた矢先の大雨。
本当に泣きたくなる。
雨は、去った後の方がいろいろな問題が起きるものなのだ。

今年の異常気象

7月には連日昆布の旗が揚がるほど、天候に恵まれた。
しかし、8月お盆過ぎからの異常気象に、私はかなり苦しめられている。
何しろ、湿気が半端ではない。
今まで利尻の夏は快適そのものだったのに、今年は何日も寝苦しい夜があった。
27℃を超えたことなどなかった利尻で、30℃などという日もあった。

それでも、気温だけならばまだ許せる。
問題は、湿度なのだ。
連日90%を超える日々。
これは体に不快感を与えるだけでなく、苦労して採った昆布をダメにしてしまう元凶となるのだ。
昆布には湿気が大敵!
今日の大雨でも、皆が心配していたのは、家よりも昆布。

とにかく昆布。

何よりも昆布。

昆布が命。

例年にないほどの昆布を採ったこんな年に限って、訪れる試練。
今年はどこでも異常気象と言われているようだけど、利尻も例外ではない。
ウニの漁獲も芳しくないため、価格は高騰を続けた。
ノナも然り、9月に入ってからも前代未聞の値段続きだ。
こうしてどんどん希少なものになっていく。

まとめ

大雨、という経験は利尻島民はあまり経験がなかったとはいえ、無事にやり過ごした。
しかし、例年ならばもうストーブを使っているようなこの時期に、まだ暑い。
この落ち着かない感じを、うまく表現出来る言葉がない。
ただただ、平和でありますようにと祈るのみ。

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