利尻での生活はこうしてスタートした

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周囲の反応

夫と結婚するにあたって、私の身辺ではただならぬことが起きていた。

それは・・・

みんなが賛成してくれたこと。

これって普通のことなのだろうけれど、私にとっては普通ではない。
性格なのか、男運のなさなのか、私がそれまで選んだ相手は、ことごとく家族や友人たちの反対にあっていた。

それなのに、夫のことに関しては、私の親しい人たちの誰一人として反対しなかった。
利尻などという、とんでもないところに嫁いで行こうとしているというのに、これは一体どうしたことか。
今でも、謎のままだ。

もちろん、夫の人柄もあろう。
本当にいいやつだと、今でも思う。
過去の私は危険な香りのする男に惹かれる傾向があり、それがまた余計に周囲を心配させていた。
年上ばかりに縁があったため、同年代の男性と付き合ったこともなかったので、自分の中では新鮮だったが、違和感もあった。
でも、そんな違和感も、周囲があまりに賛成するものだからいつの間にか消えていたのだろう。
なんだかすごく自然に、導かれるが如く、この島にやってきた。

思い立ったら即移住

「世界のどこでも暮らせる!」
ずっと前から、そんな根拠のない自信がいつも私の中にあった。
もともと、ハワイで暮らしたくて身につけたマッサージのスキルは、確かにそれなりに世界のどこでも役に立つ。
この島でもそれは、例外ではない。
だからかな、思い切って移住することができたのは。

いざとなりゃ横須賀に帰ればいい、そういう逃げ道も心の片隅にはあった。
何も骨をうずめる覚悟までしてやってくることはないじゃないか、ってね。
そういうファジーな部分を残しておかないと、離島では息が詰まってしまう。
耐えられなくて島を出てしまったお嫁さんも多い。

島民からの洗礼を受ける

ここに来て驚いたことの筆頭が、周囲の干渉。
朝から晩まで、誰かに見張られているような感覚がしたものだ。
とにかく、放っておいてくれない。
転勤族で家族ごと引っ越してくる人たちと違って、漁師に嫁いだ都会の嫁さん、ってのは、とかくみんなの興味の的となる。
良くも悪くも、噂の種。
都会のマンション暮らしでは、隣人がどんな仕事をしてるのかさえ知らない生活だもの、この洗礼はきつかったよ。

魚をさばいただけでも褒められる。
彼らには彼らなりの「都会の人」のイメージがあるのだ。
どうやら私は、そのイメージ通りではなかったらしい。

今でこそ、それなりに島に馴染んでいるようには見えても、私自身の心の中では、ずっとよそ者でいいと思っている。
島のルールに染まりたくない、と思うことが多々あるからだ。
彼らにとっての普通は、私の普通と違っている。
それはそれで、永遠に交わることはないだろう。
ただ単に、考え方の違いで、どちらが良いでも悪いでもないのだから。

いついかなる時でも、どんなところに身を置いても、私はずっと、私のままでいたい。

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コメント

  1. ゆうこ より:

    こんばんは。
    突然のコメント失礼します。
    今度利尻島で生活をするので、何気なく利尻島の事を調べていてたどり着きました。
    利尻島での生活を垣間見る事が出来ました。ありがとうございます!
    島で会ったらよろしくお願い致します!

    • kiyomi より:

      ゆうこさま

      コメントありがとうございます、利尻にいらっしゃるのですね。
      今年は雪も少なく、早くも春の気配。例年よりも過ごしやすいのではないでしょうか。
      楽しい滞在になりますようにお祈りします。
      どこかで会ったら声をかけてください!