利尻島ウニ集荷場のあらましとお祭りについて

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集荷場の雰囲気

天気予報の様子から、いくらなんでも今日は無理だ、という漁師たちの予測を覆し、2時間半ものウニの旗が揚がった。
昨日と打って変わって、情けない漁獲に成り下がってしまった夫は、集荷場に行くのさえ恥ずかしがっていた。
なぜ恥ずかしいのか、それはこういうことだ。

集荷場ではみんなが集まっている中、計量のために設けられた水切りタイムを測る間、ざるを並べておかねばならない。
こっそり計量してもらうなどできないのだ。
誰がどのくらい採ったのかはまさに一目瞭然。
何十枚もざるを並べられる時なら意気揚々と行けるけれど、少ない時の気の重さといったら。
奥さんが持ってくる人も中にはいるが、そこでも暗黙の了解が存在している。
旦那が大漁なら奥さんは鼻高々。
そんな世界なのだ。

集荷場はある意味、その日の漁の判決が下る場所。
買取の値段が公示され、見せしめのようにみんなの前で計量される。
組合もわざと競争心を煽っているわけではないのだが、システム上自然とそういう流れになってしまう。
我が夫は特別多く採る方ではなく、いつも中堅どころのタイプ。
最低も最高もなく、割と平均的な量を採ってくる感じだ。
今日も渋々と出かけていったら、ほぼ同じような漁獲の人が多かったという話だった。
恐ろしいほどに少ない。
その割に、昨日よりも値を下げた。
今年は厳しいかもしれない。
昆布を採るなり、時期が来てその他の海藻類が枯れてこなければ、ウニやノナの大漁の望みは非常に薄い気がする。
自然相手の仕事は、本当に難しいね。

お祭り

夏が稼ぎ時の利尻島では、ちょうどウニ漁が始まったこのタイミングで、毎年お祭りが開催される。
その間は旗止めと言ってどんなに状況が良くても漁はしない。
現場仕事までお休みになるこの風潮は、私にはあまり理解できない。
何のお祭りなのかは、誰に聞いてもあまりちゃんとした答えが返ってこない。
そんなお祭り期間、1日ならばともかく、3日もお休みって不思議すぎるよ。
20日から2週間かけて、島中の4地区でのお祭りが立て続けに行われる。
我が家では今回、その期間を札幌行きに充てることにした。
明日の午後の飛行機を予約してある。
ここで取らねば夏休みはない。
今年は特に、昆布の旗が恐ろしい回数揚がりそうな感じなので、最後の息抜きだ。
22日までの4日間を楽しんでくることにする。

とは言いながら、明日もどうやら旗は揚がりそうだ。
どのくらい採れることやら・・・

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